本文へスキップ

立命館大学男子陸上競技部は立命館大学の体育会の部活です。

TEL.077-566-1111(大学代表)

〒525-0058 滋賀県草津市野路東1-1-1クインススタジアム

伊坂忠夫部長コラム2011年

6月

●「東海大学ラグビー部の挑戦」

 先日、東海大学ラグビー部監督の木村季由 先生(東海大学准教授)を招いての講演を立命館大学スポーツ健康科学部の2回生を対象に行いました。

 木村先生は、13年前の就任時は、関東リーグ戦グループ2部のチームを任され、監督生活を始めました。そのチームを近年はリーグ戦4連覇、ここ3年間は大学選手権ベスト4以内(2010年は惜しくも準優勝)の強豪チームに育ててこられました。今回の講演で、チーム強化のための指導ならびに組織づくりにおいて、いくつかの視点を提供してくれました。そのことを以下に述べてみます。

1.大学院・助手時代に学んだこと

 日本体育大学を卒業後、社会人経験を経て、日本体育大学の専攻科、大学院研究科へ進学、そのあと助手として2年間勤務。この頃に学んだこととして、

 @心構え(attitude)を養う

 A研究(勉強)の方法を学ぶ

 B客観的視点を持つ

 C知識欲を高める

 直接、現場指導につながるものばかりではないが、考え方のベースとなり、身につけたものの置き換え、応用する力となった。

 2.東海大学就任時の目標設定は、「大学日本一」

 その内容は、「大学選手権優勝」そして「日本一良いクラブ」

 全てはこの目標実現に向けて、『覚悟を決め、腹をくくる』。前者は競技力の向上、後者は、「良いクラブ」の中身を議論しながら、日常の規律も高めながら、かつ妥協せずに前進させていった。

 また、実現のために、125名の選手、20名のスタッフ全員に役割があり、クラブの目標に向けて、必要な人材として各自が動く。特に4回生がしっかり動くような文化を創り上げてきた。

 また、この話題の中で次の詩も紹介してもらいました。

『第一歩』 後藤静香

十里の旅の第一歩
百里の旅の第一歩
同じ旅でも、覚悟が違う。
三笠山に登る第一歩
富士山に登る第一歩
同じ一歩でも覚悟が違う。
どこまで行く積もりか?
どこまで登る積もりか?
目標がその日その日を支配する。

 3.目配り、気配り、思いやり

 合宿所のあり方の中で、地域の一つの存在として意識する。この地域に「東海大学のラグビー部の合宿所があって良かった」という存在なる。そのため、週2回の地域清掃活動もイベントにせず、日常の一つとして取り組む。準優勝した翌日も「通常通り地域清掃活動」。


4月

【リーダーの力が問われるとき】

先日,東芝府中のラグビー監督として大きな成果をあげられ,現在,日本A代表の監督をつとめられている薫田真広さんにインタビューする機会があった.元全日本プレーヤーとしても代表キャップ44にあらわれるように,日本ラグビーの中でも中心選手として大活躍され,指導者としても優れた実績を持っておられる方です.

 お話しの中で,リーダーの存在意義の重要性について聞かせて頂いた.その内容は次の通りです.

ラグビーの場合,グラウンドにでると監督・コーチからの指示を受ける場面がほとんどなく,リーダーには「情報収集」と「解決するスピード」が求められます.また,試合中はメンタル,フィジカルとも極限状態にあるので,リーダーが何か一言口を開いた瞬間に,選手は自分の欲求を抑え,リーダーの声に耳を傾ける,声に反応する,ということが非常に重要です.この時,リーダーとしてのあり方が問われます.勝てないチームというのは,トライを決められた時に,集まりもしない,集まってもリーダーの話を聞いていない,選手それぞれ別の会話をしている,リーダーがまとめられない,というチームです.「リーダーの存在感と選手の聞く耳!」これを普段の練習で植え付けておかなければなりません.

また,チームづくりにおいて,「居心地のよい」チームをつくるには?についてもきかせてもらいました.まず,居心地が良い空間について,「一言でいえば『選手,コーチ,監督全てから熱,PASSION』が感じられる空間です.真剣な時は熱を感じ,お互い響き合います.私はグランド内外問わず,勿論ミーティングもその場の空気を壊す人間を許しません.」ということ.ただし,馴れ合うことではない,とも話されていました.「例えば,試合のためにホテルに前泊したとき,『朝飯を何時にする?』と選手同士が話している場に遭遇します.私はこの手の話が大嫌いなのです.朝飯は食べたい時間に食べれば良い.自分のペースで一番ストレスのかからない生活を送って貰いたい.チームルールは『何時〜何時の間に朝食を済ませる』ということだけです.『居心地のよい空間』とは直接的にラグビーにかかわる空間では熱を感じ,間接的にかかわるものは有能な一匹狼ばかりがいる空間です.」と語ってもらいました.

チームとしての本当の意味でのまとまり,集中があり,そのために個人としての力量を100%発揮するための準備をして,チームに臨む.その準備の仕方はそれぞれ独自のものがあってよく,試合になれば,その方向性を決めるリーダーとリーダーを支えるフォロワーのしっかりとした関係の中で,チーム目標に向けて最大努力を傾ける.このことは,チームスポーツのみならず,「組織」としてのまとまりがある集団にとって,大事な要点といえる

バナースペース

立命館大学男子陸上競技部

〒525-0058
滋賀県草津市野路東1-1-1クインススタジアム内
立命館大学体育会男子陸上競技部

TEL 077-566-1111(大学代表)

inserted by FC2 system